『GODZILLA 怪獣惑星』【感想・レビュー】

2017年11月19日日曜日

review

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スタッフ staff

監督:静野孔文、瀬下寛之
ストーリー原案:虚淵玄
脚本:虚淵玄
シリーズ構成:虚淵玄

キャスト(声の出演)

宮野真守:ハルオ・サカキ
櫻井孝宏:メトフィエス
花澤香菜:ユウコ・タニ
杉田智和:マーティン・ラッザリ
梶裕貴:アダム・ビンデバルト

概要

1954年に誕生した映画『ゴジラ』をモチーフに、2016年公開の『シン・ゴジラ』(庵野秀明総監督)に続いて、アニメーション作品として、異なるゴジラ像を描いた作品。
本作が描くのは、ゴジラ遭遇とその二万年後の世界。
監督は、静野孔文監督と瀬下寛之監督。瀬下監督は『シドニアの騎士』シリーズで知られ、本作でも同作品の影響が多くみられる。また。ストーリー原案・脚本は『魔法少女まどか☆マギカ』や『PSYCHO-PASS サイコパス』などで知られる虚淵玄。

SF作品として


近未来SF等のSF作品を描く場合、現代的な作品よりも世界観を視聴者に伝えないとリアリティに繋がりにくいという点がある。本作の1年前2016年公開の『シン・ゴジラ』とは、スタート地点が異なる。例えば、同時期に公開されている『ブレードランナー2049』は最初のエピソードで主人公の立ち位置と世界観を観客へ伝えている。それに対して、本作は、前半の語り部分が説明調で、すんなりと理解できなかった点が残念。

ゴジラについて

ゴジラは、日本における怪獣映画の金字塔ではあるが、観客がすべてゴジラを観ているかというとそうではない。ゴジラファンからすると、ゴジラ関連作品を観るたびに、これは違うと言いたいかもしれないが、本作でゴジラを初めて観る方もおられるし、海外配給を考えると、その比率は高くなる。
本作品がゴジラ映画ではなく、怪獣SF映画だ、と思うかもしれないが、それで良いのだと思う。今までゴジラを観たことがなかった方に、「ゴジラ」が届くなら、最高だと。

ストーリーについて

怪獣映画は、怪獣が中心になってしまい、主人公が描くのが難しいのだが、本作も同様に主人公に感情移入するのが難しい。主人公がゴジラにこだわる訳、移民船の生活や葛藤、過去の記憶等、たとえゴジラが出てこない部分が多くなろうとも、それらを描かないと周りの登場人物との関係性も捉えにくくなってしまう。

作品全体について

それでもなお、本作は面白い。アニメーションは、シドニアの騎士からのスタッフが担っているということで、精密でブレがないし、ゴジラもゴジラ然として登場する。移民船やホバーのデザインも精密で、十分、楽しめる作品になっている。


おまけ

本作品はアニメーション作品なので、吹替をし直すことで、海外展開が狙える。日本映画が海外で評価されるのは、市場規模やプロモーションレベルから難しい状況だが、本作品ならば、日本以上の評価を海外で得られるのではないか、と思える作品である。

『GODZILLA 怪獣惑星』公式サイト
 http://godzilla-anime.com/

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